自転車の場合
昨今、通勤に自転車を使う人が増えてきたと言われています。理由のひとつとして、電車やバス、車などはラッシュが懸念されますが、自転車の場合その心配はほとんどないことが挙げられるでしょう。また、それ以外にも多くのメリットが期待されているようなので、詳しく見ていきましょう。
自転車通勤する人が増加
社会や生活様式の変化により、それまで電車やバス、車などで通勤していた人が、自転車へ切り替えるというケースが増えてきたと言われます。実際、朝の通勤時間帯を見ても、颯爽と自転車を漕いでいる大人の姿を目にする機会が多くなったと感じている方もいるでしょう。
適度な運動になり、ラッシュに巻き込まれにくいというメリットは容易に推測できるでしょうが、実際それだけで自転車通勤を続けるのは難しいのでは?と感じる方も中にはいるはずです。そこで、自転車通勤増加の背景にあるメリットに注目しつつ、デメリットや注意点も押さえ、人気の理由を考えていきましょう。
メリット
まず、満員電車や車の混雑から解放される、公共交通機関の時間に左右されないというメリットが挙げられます。朝夕の混雑は仕方ないとはいえ、他人と至近距離で乗り合わせたり、事故に注意しつつ渋滞時間を過ごしたりするのは、やはり大きなストレスです。加えて、電車やバスだと自分の意思とは関係なく発着の時刻が決まっているため、朝の支度や仕事の終わりもそれを中心に動かなければなりません。
ところが自転車だと、これらのストレス要因が一気に解消されるだけではなく、ベネフィットまでもたらしてくれるのです。混雑から逃れられる自転車通勤は、インフルエンザや風邪などの電車内感染の心配がありません。また、町の雰囲気や季節の移り変わりを肌で感じたり、時間に縛られず退勤後に寄り道を楽しんだりもできます。
自転車だと交通費が削減できるのも嬉しいポイントです。無いに越したことはありませんが、万が一災害が起こった場合、帰宅困難者になるのも避けられるでしょう。さらに、自転車は有酸素運動のため健康増進にも繋がります。健康診断の数値やボディスタイルが気になる方は、通勤時間を利用して自分磨きができるかもしれません。
デメリット
デメリットは、常に天候を気にしなければならないという点が挙げられます。雨や雪、風が強い日などは、どのようにして通勤するのかを事前に考え準備しなければなりません。レインコートや着替えの用意、もしくは割り切って電車やバスを使う場合の時刻確認などが必要でしょう。
一方で、夏の日差しや高気温も要注意。日焼けや熱中症は、美容にも健康にも大きなダメージをもたらします。気持ちよく仕事に臨めるよう、少し早く家を出て日差しが弱いうちに走ったり、しっかり日焼け止めを塗ったりして対策を取りましょう。
また、自転車の種類によっては、荷台や荷カゴが付いていないものもあります。その場合、通勤バックやショッピングバックの持ち運びに困るため、リュック等の購入が必要です。自転車を漕ぎやすい服装とオフィススタイルとの兼ね合いも、ビジネスマナーとして考えなければなりません。
なお、自転車に乗る際、音楽プレーヤー等のイヤホン装着は法律で禁止されています。電車やバス、車通勤の際に好きな音楽やラジオを聞くのを楽しみにしていた方にとっては、少し残念なことかもしれません。
自転車通勤する際の注意点(会社のルール、保険、防犯対策など)
多くの企業や職場では通勤に関して独自のルールが定められているため、自転車による通勤が可能なのかを、事前に確認しておきましょう。そのうえで実際に自転車通勤に変更する場合、職場へその旨も報告してください。
また、自転車事故に備えた保険に加入することも検討しましょう。自分が加害者になった場合、高額な賠償金が命じられるケースがこれまでにもあり、自転車人気と相まって社会問題にもなっています。車と同様、便利だけれども凶器にもなりかねないという意識をもつことが大切です。
なお、地域や職場、住まいによっては、駐輪場の契約が必要なところがあります。安全のためにもきちんと駐輪場を確保し、さらに2重ロックをかけるなどの防犯対策も個人の責任として行いましょう。
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